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呉敦義・行政院長(首相)が9月10日に就任する直前に、香港を訪問し、中国
政府関係者と密会していたことを台湾メディアが報じ、発覚した。

 香港行きが台湾のメディアに暴露された呉行政院長は当初、香港に行った事実
は認める一方で、「土石流防止の視察のため、9月5日に香港行政会議召集人の
梁振英氏と会った」などと説明した。

 これに対し、野党の民主進歩党(民進党)は、「香港より南投県(呉敦義の地
元)のほうが土石流に対する経験があるのに、香港に何しに行ったのか、中国の
幹部に行政院長になることを説明しに行ったのか?」、「この行政院長は中国が
指名したのか、それとも馬英九総統が指名したのか?」と疑問を呈した。

 この時点で、台湾団結連盟(台連)が発表した9月17日に世論調査によると、
「呉敦義が土石流防止の視察のために香港に行った」というのを「信じられない
」が57%、「信じる」が28%だった。また、「呉敦義が香港で中国政府関係者と
密会していたと思う」が54%、「呉敦義は国民にはっきりと説明すべき」が69%
だった。

 呉行政院長は9月16日に、「中共関係者と面会していたというのなら証拠を出
してみろ!」と反論していたが、すると翌17日、「蘋果(りんご)日報」が、呉
敦義が香港で中国の全国統一戦線組織である中国全国政治協商委員の郭炎と密会
していたことを写真つきで報じた。同写真は、9月5日に香港のある有名レスト
ランの玄関先で呉敦義と郭炎が車を待つ間に立ち話をしている様子を写していた


 呉敦義と中国政府関係者の密会が明らかになったことから、民進党の立法委員
らは一斉に呉行政院長を「白賊」(嘘つき)と批判のトーンを高めた。これに関
して、行政院の蘇俊賓新聞局長(スポークスマン)は、「(呉敦義の)香港視察
は、公務もあれば、私的な行程もあり、もし呉氏が元政協委員(郭炎)と個人的
に会ったとしても、民進党が指摘するような『お伺いをたてるために香港へ行っ
た』ということにはならない」と、呉行政院長を弁護した。

 結局、呉行政院長は、郭炎と会ったことを認める一方で、「郭氏が政協委員と
は知らなかった」と釈明したが、誰がそんな言い訳を信じられようか。

 呉敦義が郭炎と密会した目的は、さまざまな憶測を呼んでいる。行政院長就任
前に中国政府とのパイプを構築しに行ったというなら聞こえはよいが、公開前の
組閣名簿を中国側に見せて事前了承を取り付け、親中路線の継続を表明して中国
に忠誠心を誓い、さらには中国側に馬英九よりも私(呉敦義)のほうが信頼でき
ますよとアピールしていたのかもしれない。

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