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台湾の行政院国民投票審議委員会が6月3日に黄昆輝・台湾団結連盟(台連)
主席が提案しているECFA(両岸経済協力枠組協定)の締結の可否を問う国民投票
案を審査する。

 黄昆輝・台連主席、呂秀蓮・前副総統、辜寬敏・元総統府資政、黄昭堂・台湾
独立建国連盟主席らは6月1日に記者会見を開き、ECFAの可否を問う国民投票の
実施の必要性をアピールし、馬英九政権が同国民投票案に反対し審査の段階で却
下しようとしていることを非難した。

 黄昆輝主席は「(台湾と中国の)ECFAの実務協議が滞っているのは、中国の作
戦であり、馬政権に国民投票案を門前払いするよう迫っているのだ」と指摘。「
馬英九は単純な国民投票案と民主的な手続を政治問題化しようとしている」と批
判し、国民投票案の審査を「思想検査」にすべきでないと訴えた。

 呉敦義・行政院長(首相)は6月1日に、「現在なお(ECFAの)内容がわから
ないのに仮定の話で国民投票するのか?」「毎日反対ばかりしているのに、『賛
成ですか?』と聞くのはおかしい」などとECFA国民投票に反対する立場を明確に
している。

 台湾の国民投票の成立ハードルは高く有権者の2分の1以上の投票で、かつ2
分の1以上の賛成票で可決となる。これまで国民党は野党時代に反対ではなく投
票ボイコットを呼びかけて国民投票自体を不成立にさせて否決してきた経緯があ
るため、一旦「ECFA締結に賛成か?」を問う国民投票が実施された場合、これが
不成立となることを恐れているのだ。逆に「ECFA締結に反対か?」で実施すれば
、国民党は投票ボイコットを呼びかけてこれを不成立にできるという理屈となる


 このほか馬英九政権は“大陸”(中国)とECFAを締結すれば、ほかの台湾が外
国と自由貿易協定(FTA)を結べるようになると宣伝してきたが、中国外交部(外
務省)は6月1日、中国と国交のある国が台湾とFTAを結ぶことに反対する立場を
鮮明にした。このように台湾の長期的利益が不透明であるにもかかわらず、馬総
統は台湾国民の懸念に聞く耳を持たず中国とのECFA締結を急ごうとしている。

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