いよいよ開演、まずは蔡焜燦理事長から挨拶。「日本の元気を台湾から取り戻すというが、そんなことされたら台湾には何も残らなくなってしまう」と笑いを誘った蔡先生。「しかし、野口さんは登山ばかりか、富士山やエベレストの清掃活動、そして遺骨収集と、日本人が忘れかけている”公”の精神を発揮して頑張っている。日本と台湾の縁は切っても切れない関係の深い間柄。これから、もっともっと日台関係を発展させてくれると期待している」と仰っていただきました。

冒頭では、野口さんの今までの活動を紹介する15分ほどの映像を流しました。プロフィールを紹介するよりも、目で見ていただいた方がより分かりやすいだろう思っていましたが、まさにエベレスト登山の過酷さやゴミの山の実態、遺骨収集の過程などが簡潔にまとめられており、来場された方に大きな印象を与えた様子です。

そしていよいよ講演がスタート。まずは少年時代のエピソードを切り口に登山を始めるきっかけになったイギリス時代の高校生活まで。ユーモアをまじえつつもテンポよく進む野口さんのトークに、参加者の皆さんはどんどん引き込まれていく様子。

エベレスト登山の失敗で容赦なく受けた批判の嵐で社会というものを知る。登山途中、目の前で仲間が死んで行き、遺体を収容することもままならない。「命」というものを目の当たりにした野口さんの、時に切れ味鋭く、同時に人情味もあって、しかもスムーズな講演に来場の方々から大きな拍手が送られました。

講演終了後、野口さんのもとには記念撮影やサインを求める人たちが殺到。日本人学校に通うお子さんたちから質問されると丁寧に答えていたのが印象的でした。2時間近く、立ちっぱなしでの講演、その後の質疑応答、子供たちや留学生との写真撮影やサインなど、野口さんは私たち以上に疲れていたはずなのに、そんなことはおくびにも出さずパワフルそのもの。このパワーがエベレスト登山をはじめとする様々な活動を支えているのでしょう。

会場を後にした野口さんは「あ~お腹すいた」。ということで、台湾海鮮料理レストラン「好記」へご案内。その後、ビールや紹興酒を片手に先ほどと変わらぬパワフルさでまたまたおしゃべりに興じる野口さんに、私たちはあっけにとられるばかりでした。
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小田村四郎会長の開会挨拶

ご列席の皆様、何かとご多忙のところを、アルピニストとして世界的に著名な野口健先生の講演会にご出席いただき誠に有難うございます。

本来なら会長である私自身も出席して、皆様にご挨拶申し上げなければならないところですが、今年は十月に蔡焜燦先生が理事長をお務めになる李登輝民主協会と姉妹提携の調印式を行った折に訪台したばかりであり、書面をもってご挨拶申し上げる失礼をお許し願います。

さて、日本李登輝友の会の使命は、李登輝元総統の日台運命共同体理念に共鳴し、その速やかな実現と両国の鞏固な結合を図ることにあります。そのためには二つの条件が考えられます。

第一は、我が国が台湾を正統な独立主権国家として認知し、正規の国交を回復して台湾の国際社会への復帰を支援することです。また、第二の条件は、台湾国民が台湾人としてのアイデンティティを確立することです。李登輝先生はかねてからこれを強く主張し、台湾正名運動として取り組んで来られました。

私どもは李登輝先生のこの活動を支援する一方、創立以来、日本における台湾正名運動に取り組んでいます。お陰様で、昨年、外国人登録証明書から在留カード化される法改正に伴い、台湾出身者の国籍表示が中国から台湾に改正されることになり、ここに完全な解決をみました。改めて皆様方のお力添えに感謝申し上げる次第です。

本会はその他にも、台湾に桜の苗木を寄贈したり、李登輝先生と本日講演される野口先生の対談をセットするなど、「日台共栄」を合言葉に様々な活動をしており、本日の野口健先生のご講演もまた、必ずや日台共栄のため皆様をおおいに裨益されることと確信しております。

野口先生には来る十二月二十三日、本会が毎年開いている「日台共栄の夕べ」においても「台湾からの再出発─日本の元気を台湾から取り戻す」と題してご講演いただくことになっています。いわば、この講演会が前哨戦です。最後までご清聴のほどよろしくお願い申し上げます。

最後になりましたが、蔡焜燦先生には講演会開催を全面的にご支援いただき深く御礼申し上げます。また李登輝先生からもお花を頂戴いたし、この場を借りて御礼申し上げます。そして皆様方のご健勝を心からお祈り申し上げ、私の開会の挨拶とさせていただきます。

平成二十二年十二月九日

日本李登輝友の会
会長 小田村四郎


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